破綻論理。

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空の記憶

第12話 泡沫の夢First posted : 2011.03.03
Last update : 2022.09.12

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 ケホン、と咳き込んだ。頭から爪先までずぶ濡れだ。制服と髪が肌に張り付いて、気持ちが悪い。湖から這い上がった体勢のまま呼吸を整えていたぼくだが、やがて散らばった荷物を手に立ち上がった。湖に投げ込まれた本たちは、存分に水気を吸って膨らみ、よれよれになっている。これからも読めるようにしておくためには、早めに綺麗に乾燥させておかなければならない。

 ──大丈夫。
 ぼくは、大丈夫。

 足音に顔を上げた。目の前に現れた少年に、思わず目を瞬かせる。

「リィフ……」

 息を弾ませたリィフ・フィスナーは、ぎゅっと眉を寄せると杖を抜いた。思わず身を強張らせる。しかし、彼にぼくを害そうという気はないようだ。ぐしょ濡れの制服と髪、それに本が、一瞬で水気を失い乾く。わ、と思わず目を瞬かせた。

「あ──あり、がとう」
「──どうして」
「え?」

 目の前のリィフは、ギリと奥歯を噛み締めこちらを睨み付けていた。普段温厚で、いつもニコニコと笑顔を浮かべている彼にしては、随分と珍しい仕草だ。何か怒らせるようなことをしてしまったのだろうか。いや、きっとそうなのだろう。

「ごっ、ごめんなさい……」

 本を胸に抱きかかえ、身体を小さくして目を伏せる。息を潜めていると、リィフはため息を吐いた後、静かな声で問い掛けた。その声は随分と早口で、ぼくは一部しか聞き取ることが出来なかった。

「どうして──なんだ」
「え?」

 おずおずとリィフの顔を見た。リィフは、怒っている──というよりもむしろ、理解に苦しんでいるような、理解できないものを見るかのような瞳でぼくを見下ろしていた。

「どうして、一人で堪えようとするんだ。どうして助けを求めない。……どうして、誤解を解かないんだ。どうして、本当のことを黙っているの」
「……それ、は」

 言い淀む。上手く、言葉が組み立てられない。考えていることも、伝えたいこともある。でもそれを、綺麗に伝えることが出来ない。

 ぼくの無言を、彼はどう受け止めたのか。やがて、大きなため息を一つ吐くと、彼は歩き去って行った。





 荷物を湖にばら撒かれ、自身も湖へと突き落とされた少年を、ピーター・ペティグリューは足を止め、ただただじっと見つめた。

 ロクな抵抗もせずに突き落とされた少年の名は、幣原。レイブンクローの、日本人の一年生。この前、同級生を三人聖マンゴ行きにしたと、密やかに噂が流れていた。それを大義名分として、人は振り翳す。

「…………」

 小さな、無害そうな男の子。それが得てして『標的』に変わることがあるのだと、ピーターはよく知っていた。そもそも、あの少年が無害であるとは決めきれない。見た目はどこにでもいるような子だが、しかし同級生にも随分と体格で劣るあの子が、一体どうやって三人を病院送りにするほどの怪我を負わせたのだろう。謎だ。

「何をしている!!」

 怒鳴り声に、蜘蛛の子を散らすように、湖の周りでたむろしていた彼らが逃げていった。凄みに、教師かと思って様子を伺う。

 違う、教師ではない。生徒だ。レイブンクローの、自分と同じ一年生、リィフ・フィスナー。有名な家の出だと、ジェームズとシリウスは話していた。

 リィフは、逃げた彼らを追うか迷ったようだが、湖から自力で這い上がった幣原に目を留めたようだ。険しい顔で、幣原を見下ろしている。

「おーい、ピーター! 何してるんだ!」
「置いてくぞー!」

 前を行くジェームズとシリウスが、ピーターの不在に気がついたようだ。大きな声で、ピーターを呼んでいる。

 幣原から、目を離した。

「うんっ、今行くよ!」

 何も見なかったように、彼らの元へと走った。





 バンッ、と勢いよく机が叩かれた。図書館で勉強していたセブルス・スネイプは顔を上げ、はぁ、とため息をつく。

「図書館では静かに、だぞ、リリー」
「どういうことよ」

 リリー・エバンズは、セブルスの注意を無視すると、無表情でもう一度机を叩いた。何かに対してものすごく怒っているのは分かるが、如何せんここは図書館、厳しい司書の先生もいるため騒いで良い所ではない。

 まぁまぁ、と落ち着かせるように近くの椅子に座らせると、リリーの手をそっと握った。

「どうしたんだ」
のことよ。始業式の時、同じコンパートメントで自己紹介し合ったじゃない、忘れたなんて言わせないわ」
「忘れるわけがないだろう」

 忘れるわけがない。あんな子供、初めて出会ったのだ。言葉が喋れないというのは先行きが不安だと、出会って間もない少年を随分と心配したものだ。同じ寮になれれば、せめて自分が守ってあげられる──そう頭の片隅で思ってはいたのだが、あえなく分かれてしまった。まさか、レイブンクローに組分けされるとは。自分と同じスリザリンには組分けされないだろうと思っていたのだが、リリーを迎え入れたグリフィンドールならば……と考えてはいた。

 日本人特有の、艶やかな黒髪。後ろで一つに結った髪型。少女のような容姿。

 そして、あの純粋な笑顔。悪意というものを全く知らず、愛され育まれた者のみが浮かべることの出来る、あの表情。

「あんなの、ただのいじめで嫌がらせよ。知性を重んじるレイブンクローが、聞いて呆れるわ」
「……見た、のか」
「さっきあった、闇の魔術に対する防衛術の授業でね……グリフィンドールとレイブンクローは合同授業なの。そこで……全く」

 リリーが顔を顰めたことで、何となくの様子が想像出来た。リリーはしばらくむっすりと黙っていたが、やがて静かに目を伏せ、吐き捨てるように呟いた。

「なんで気付かなかったんだろう、私……最低だ。友達が苦しんでいることに、気付いてあげられなかったなんて……」

 その言葉に、セブルスも表情を歪めた。

「……仕方ないよ、リリー。僕と君と彼は──は、そもそも寮が違うんだ。僕らは、まだ入学したばっかりで……身の周りの環境が変わって、慣れるのに無我夢中だったんだ。他人を気にかける余裕なんてなかった、そうだろ?」
「彼らはに構う余裕があるっていうのに?」

 う、と思わず口ごもる。セブルスの表情に、リリーは失言を察したのだろう。「……ごめん」と眉尻を下げ、椅子に座り直した。

「……それじゃあ、一体私は、どうすればいいんだろう……」

 その言葉に対する的確な答えを、今のセブルスは持ち合わせていなかった。


  ◇  ◆  ◇



 目が覚めたら、そこは見慣れない場所だった。一瞬茫然とするも、すぐさま昨日の出来事を思い出す。

「……あー……」

 そう言えば、ハリーに首を絞められて気絶したんだっけ、ぼく。普通、じゃれて首を絞めるくらいじゃ到底意識は飛ばないので(多分)なかなかどうしてぼくは色々と不運なようだ。早死にする気がする。嫌な未来予想だ。

 ベッドから身を起こすと、ぐっと伸びをした。そして、気付く。

「……ハリー」

 パイプ椅子に腰掛けたハリーは、ぼくのベッドに突っ伏すようにして眠っていた。きっと、ぼくが目を覚ますまでずっと見守ろうとしていたのだろう。その試みは残念なことに失敗してしまったようだが。 

 今の時刻を確認する。午前六時三十分……って、普通に眠っちゃっていたのかよ。意外と図太いところもあるんだな、ぼく。自分に呆れながらも、ハリーの肩を軽く揺さぶった。

「ハリー、起きて。朝だよ」
「んぅ……ふぁぁ……」

 ハリーは半眼のまま頭を起こすと、ゆっくりと辺りを見回した。ま、夜を徹する気持ちでぼくを見守ってくれていたのだろうからそりゃあ眠いよね、と思いつつ、空中ブランコ状態のハリーの眼鏡を、元のポジションへと戻してやる。

「おはよ、ハリー」
「おはよう……あっ、アキ!! やっと起きたんだね心配したよロンにはやり過ぎって言われたし、アキ、ごめんねごめんねホントにごめん!!」
「あー、いいっていいって」

 熟睡してたし。言わないけど。
 それでも、ハリーはしゅんと項垂れている。そんなハリーの髪を、くしゃくしゃっと掻き混ぜた。

「ぼくは大丈夫だから、落ち込むなって、お兄ちゃん?」

 滅多に呼ばない『兄』という単語をおどけて口にする。くすりと笑ったハリーは、少し元気になったようだった。

「あ、そうそうこれ、アキに渡さなきゃいけないんだった。はい、レイブンクローの制服一式ね」
「あ、そっか。手際がいいなぁ」

 すっかり忘れてた。レイブンクローカラーの青と銀のネクタイを見て、グリフィンドールに入れなかったことを思い出す。まさか口喧嘩で負けるとはなぁ……しばらく根に持つぞ、ぼくは。

 ぼくが真新しい制服に袖を通すのを、ハリーはじっと眺めていた。

「何?」

 ぼくはネクタイを手早く結びながら尋ねる。

「いや、なんていうか……新入生らしくないなー、っていうか……なんか、手慣れてるみたいな……ネクタイの結び方なんてなんで知ってんだよっていうか……」

 ハリーにそう言われ、改めてぼくは自分の姿を眺めた。言われてみれば、手慣れているというのも分かる。新入生らしくない、というのも、確かに。一体どうしてだろう、と考えて、あぁ、と思い出した。幣原の夢のせいだ。あれで不慣れなまでも、ネクタイを苦労して結んだり制服着たりしていたからだ。多分ぼくは、やろうと思えば日本語も話せる。なんだか人生を人の二倍送っている気がするのは気のせいだろうか。ということは、老けてるってこと? わぁ、嫌すぎる。泣きたい。

「ねぇアキ、僕のネクタイも結んでくれる?」

 ハリーが、ぼくを見て困った顔で頼んでくる。はいはい、とぼくは笑顔を向けた。グリフィンドールカラーの赤と金のネクタイを受け取ると、ハリーに近付いて首に掛けてやった。しばし、ぼくらは黙り込む。

「……寮、離れちゃったね」
「……うん」

 カッターシャツの襟にネクタイを滑りこませると、ネクタイの両端を持って長さを調整した。

「寮は、卒業するまで変わらないんだよね」
「……うん」

 一度交差させ、結ぶ。ナイロン同士が擦れ合いしゅるりと音を立てた。

「今までみたいに、ずっと一緒にはいられなくなるんだよね」
「……うん」

 最後に細部の調節をして、仕上げる。綺麗に整えた。と、そこでハリーは、ぎゅっとぼくに抱き着いてきた。ぼくとハリーには、それなりに体格差が存在する。だから、ハリーの腕の中にすっぽりと収まってしまう。

「……アキ、小さくて、まるで女の子を抱きしめてるみたい」
「うるさい」
「髪も長いし、さらさらだし」

 ハリーはぼくの髪に指を通した。何の引っ掛かりも感じず、するりと下まで通り抜ける。髪、結ばなくちゃ。そう、ぼんやりと考えた。

「……アキの匂いって、なんか落ち着くんだ」
「なんだよ、匂いって」
「じゃあ、雰囲気」

 ぼくの肩に、ハリーは頭を載せる。その際吐息が首筋にかかり、その感覚がくすぐったい。思わず身を捩って笑った。ぼくの反応が気に入ったのか、ハリーは調子に乗って、わざとぼくの首に自分の髪をさわさわと当て出した。くすくすと笑いが抑え切れない。

 その時、ベッドの周りを囲ってあったカーテンが乱暴に開けられた。校医の先生──マダム・ポンフリー──は、ぼくらを見てカチンコチンに固まると、気を取り直したように息を吐き。

「……ミスター・ポッター。個人の価値観に文句はつけませんが、いちゃつくのに場所と時間を考えていただきませんか?」
「「誤解です先生!!」」

 こうして、朝の時間は慌ただしく過ぎて行く──





 一時間目は魔法史、ビンズ先生の授業だった。この科目は、幣原の『記憶』と変わらずゴーストが先生の授業で、そして教室も、その記憶と変わらぬ場所にあった。ぼくは、無駄に重たい教科書と羊皮紙の束と筆記用具を腕に抱き、教室へ繋がる階段を二つ飛びに駆け上がる。

 昨日は結局レイブンクロー寮に一度も行っていなかったので、ひとまず荷物の整理を済ませないとな、と簡単に考えていたのが間違いだった。随分と面倒見が良さそうな先輩に捕まってしまったぼくは、レイブンクローの規則をしっかりばっちりと懇切丁寧に教えて頂き、気が付けば一時間目が始まる五分前。無駄に広いホグワーツ、ちんたら歩いていたら授業に間に合わない。

 そんな訳で、入学早々本気ダッシュだった。

 教室の扉を開け、よろよろと身体を滑り込ませる。ちょうどその時始まりのチャイムが鳴り、滑り込みセーフ、と胸を撫で下ろした。

 ビンズ先生はまだ来ていないようだ。壁に寄り掛かり呼吸を整えると、ぼくは空いている席を探すため、教室中をぐるりと見渡した。

 そして一番後ろの席を見、おや、と目を瞠る。

 一人の少年が、机に突っ伏して眠っている。それだけなら、よくあることだ。魔法史の授業は、まるで催眠効果のある液体か何かを振りまいているのではと訝るほどに、生徒を熟睡させてしまう。授業が始まる前に寝ていても、ほんの少し早いだけだろう。

 気になったのは、そこではなく。

 彼の周り。彼を中心として、半径にしておよそ三メートルの円を描くよう、ぽっかりと人がいなかった。

「…………」

 考えたのは一瞬だった。一直線に彼の隣の席へ歩いて行こうとし──突然、腕を引っ張られた。

アキちゃんは、あの人に近付かない方がいいと思うよ」

 ぼくを引き止めたのは、一人の女の子だった。青に銀色のネクタイ──うちの寮の子か。彼女の後ろにも数人レイブンクロー生がいて、皆一様に心配そうな目をぼくに向けている。

「それって、どういうこと?」

 彼女が言うことには。

 ──昨日、レイブンクローで盛大な喧嘩があったということ。

 そして、
 上級生四、五人を、
 魔法も使わず、
 素手でボコボコにのしてしまったのが『彼』である、ということ。

「……すげぇな」
「すごいじゃないよアキちゃん! 怖かったんだよ滅茶苦茶!」

 彼女が身震いしながら抗議する。それに合わせ、何人かが同意するように頷いた。レイブンクローは基本的に知性を重んじているため、自然と物静かな人間が多く集まってくる。ホグワーツの四つの寮で、一番温室育ちの坊ちゃん嬢ちゃんが集まりやすいところなのだ。そんな中での派手な喧嘩は、確かに衝撃的なのかもしれない。……いや、まぁぼくは今までダドリー達のパンチを散々に受けてきた訳で、喧嘩というよりも一方的なサンドバックは当たり前という環境で育ってきているため、喧嘩などは見慣れている訳だからショックが少ないのだろうなぁ。

アキちゃん、だからあの人には近付かない方がいいよ。怖いし、アキちゃん可愛いし」

 は? とぼくは最後の言葉に首を傾げた。彼女は、はわわっと顔を赤らめ手をぶんぶんと振る。なんだろう、よく分からない。ついでに言えば、なんでぼくはアキ『ちゃん』なのだろうか。ぼく、男なのに。

「……怖い、ね……」

 ぼくはちらりと『彼』の姿を横目で見た。

 単純な『チカラ』──魔力でも腕力でも知力でも、それを持つ者は自然と他人に忌避される──か。

 ぼくは、その実例をよく知っている。
 膨大なチカラのせいで、恐怖され敬遠され恐れられ、一人ぼっちになってしまった一人の少年を知っている。

「本当に怖いのかな?」

 ぼくの呟きに一人が聞き返したが、ちょうどその時先生がやって来た。彼女らは蜘蛛の子を散らすように急いでそれぞれの席へと戻って行った。ぼくは小さく肩を竦めると、持っていた荷物を抱え直し、近くの席に着席する。

 ……つまり、彼の隣の席に。

「…………」

 先生が来て話し始めても、彼は机に突っ伏したまま身じろぎしない。というかこれ、ホグワーツに入学して最初の授業なんだよね、その授業で寝るってどれだけだよ、と顔を引き攣らせた。ぼんやりと彼を観察する。

 短い金髪は攻撃的っぽく立っていて、左耳には雪印のピアス。背丈は座っているからよく分からないが、それでも多分ぼくより十五センチは高いだろう。着崩した制服は肘の辺りで曲げられていて、黒のインナーがちらりと覗いている。基本的に、真面目っ子の多いレイブンクローでは滅茶苦茶浮きまくっている容姿だった。むしろ入学初日でここまで崩せるのってすごい。

 そういえば、この人の名前って何だろう? と考えながら、教科書を捲った。頬杖を付いたまま、羊皮紙を広げインク瓶の蓋を開けると、羽根ペンを浸す。単調な先生の講義のノートを取りながら、無造作に置かれていた彼の教科書を手元に引き寄せた。皮の表紙をぺらりと開ける。
『A History of Magic』というタイトルの下に書かれた、意外に几帳面で綺麗な字。

『Alice Fisner』

「……ん?」

 何故だか、この名前に引っ掛かりを覚えた。額に手を当て、僅かに考え込み──

「……なぁ、それ、俺のなんだけど」

 突然の不機嫌そうな声に、ぼくは飛び上がりそうなくらい驚いた。慌てて隣を向くと、そこには声から予想される通り仏頂面の彼──アリス・フィスナーの姿。

「あっ、ご、ごめん……」
「…………」

 フィスナーは眉を寄せてぼくから教科書を受け取ると、ちらりと目を黒板に向けてそのページを開いた。インク壺を回し開け、羽根ペンを握る。

「……何」

 ぼくの視線に気付いたのか、フィスナーは少しだけ眉を上げてぼくを見た。明るい碧の瞳は、想像していたよりも素直な光を湛えている。

「いや別に。授業はちゃんと受けるんだなーって思って」
「どうでもいいだろ」

 ふん、と小さく鼻を鳴らして、フィスナーはぼくから目を逸らした。むう、もっと面白いこと言えば彼の注意を引けたのかな、と、羊皮紙の端っこに落書きしながらいじける次第。しかしまぁ、羊皮紙に羽根ペンというのは書きにくい。どれだけボールペンにノートが偉大かがよく分かるというものだ。

 結局、ぼくとフィスナー間の距離は縮まらないまま、その日は終わりを告げた。

 ……あ、ちなみに、真面目なレイブンクロー生でも魔法史の授業で襲ってくる眠気に勝てていた人間はごく一部しかいなかった、ということを書いておく。



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