破綻論理。

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空の記憶

「ぼくがいない世界」-3First posted : 2016.04.25
Last update : 2022.11.06

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 目が覚めると、そこはベッドの上だった。ぼくは、大勢の人に囲まれていた。
 ハリーにロンにハーマイオニー、アリスにユーク、シリウスにリーマスにピーター、ライ先輩だって。ぼくの右手を握っていたのは、アクアだった。

「……アキ、なの?」

 アクアが揺れる瞳で呟く。ぼくはゆっくりと、頷いた。

「……アキっ!」

 アクアが、ハリーが、皆がぼくを抱き締めてくれる。あぁ、ぼくはこんなにも、沢山の人達に囲まれている。

 胸に空いた空虚を感じた。
 ずっと一緒に生きてきた秋は、もうここにはいないのだ。それを、噛み締める。

「……っ、う……」

 ぼくは、ここにいてもいいのだ。
 やっと、世界に存在を認められた。

 そんな気分で、天を仰いだ。



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